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国内旅行の「旅の目的」で注目高まる「まち歩き」 旅行者タイプ別ニーズを捉えた消費機会の提供で観光地活性化に新たな活路

『じゃらんリサーチセンター』は、国内の観光者を対象に、
コロナ禍を経た近年「旅の目的」として注目度が高まっている
「まち歩き」に関する調査を実施しました。

■調査トピックス
●「まち歩き」実施者を、「まち歩き」が主な目的か否か、
 事前に旅行の予定を決めていたか否かで4つの活動タイプに分類
● 活動タイプは「活動家タイプ」「冒険家タイプ」「エンターテイナータイプ」「さすらい人タイプ」
●活動タイプ別の特徴と、観光地活性化のためにタイプ別に観光地が取るべき対策について提案

▼プレスリリースの詳細はこちら(2024年6月4日掲載)
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2024/06/release_machiaruki_survey.pdf

▼詳細な調査データはこちら
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2024/06/report_machiaruki_survey.pdf

■「まち歩き」に注目した背景
コロナ禍から急激な回復を見せる観光業界
「じゃらん宿泊旅行調査2023」によると、コロナ禍による観光業界の縮小から、
本格的な回復が見られた2022年度の国内宿泊旅行市場ですが、
2024年もインバウンド需要含め、引き続き順調な回復傾向となっています。

消費者マインドの変化で鍵となる「タビナカ」 近年注目の「まち歩き」
観光業界が本格的に復活しているなか、
地域での消費を最大化するコンテンツとして注目されているのが「タビナカ」です。
近年の旅行では、「モノ消費」から、旅行体験や文化的体験を求める「コト消費」への
消費者マインドのシフトが顕著であり、特に観光地では、
その土地ならではの「ご当地体験」をタビナカで提供できるかが重要になってきています。
「まち歩き」は、タビナカの中でも人気の観光目的の一つとなってきており、
「じゃらん宿泊旅行調査2023」の宿泊旅行の目的を見ていくと、
21年度以降、「名所、旧跡の観光」「テーマパーク」「買い物、アウトレット」
「お祭りやイベントへの参加・見物」「スポーツ観戦や芸能鑑賞」に加え、
「まちあるき、都市散策」を目的とする旅行者が増加傾向にあることが分かっています。
また同調査では、まち歩きを実施した人の方が、非実施者よりも消費額が高いことも分かっており、
旅行中のさらなる地域資源との接点が創出されていることが見えてきました。
本調査では、新たな消費機会拡大の可能性が高い「まち歩き」に注目し、
4つの旅行者属性を導きだし、それぞれの属性の特徴や、それぞれのタイプ別の旅の楽しみ方、
情報収集方法、消費行動や消費金額などを分析しました。
さらに、それぞれのタイプに合わせた、今後地域が取るべき観光施策の可能性について提示します。


■ 「まち歩き」をする旅行者属性を4タイプに分類

国内の旅行者を対象にまち歩きをした旅行者(日帰りを含む、n=1081)を抽出。
目的や来訪スポット、情報収集や消費金額などを質問し、分析しました。
まち歩き実施者を、「まち歩き」が主な目的であったかどうか、
事前に行きたいお店や観光施設などを決めていたかどうかで、
活動タイプ別に4つに分類しています。





■ 「まち歩き」旅行者属性の特徴と観光地域が取るべき対策
旅行属性別に、調査から見えてきた具体的な行動の特徴を、アンケート調査の定量データから、
【観光地】【属性】【動向】【情報収集】【消費行動】【消費金額】【満足度】ごとに分析しました。
分析から見えてきたそれぞれの旅行属性の特徴に合わせて、
観光地が新しい消費機会を捉えるために取るべき対策について、
プレスリリースおよび調査レポート内で提言していますので、ご確認ください。

▼プレスリリースの詳細はこちら
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2024/06/release_machiaruki_survey.pdf

▼詳細な調査データはこちら
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2024/06/report_machiaruki_survey.pdf

■ 研究担当者によるコメント


株式会社リクルート じゃらんリサーチセンター 研究員
長野 瑞樹(ながの みずき)

近年の観光スタイルとして人気の「まち歩き」ですが、ガイドの案内を聞いたり、
スタンプラリーや謎解きイベントに参加したり、古地図を重ねて歩いてみたり、
さまざまな楽しみ方が増えてきています。
私たちが暮らす「まち」には、観光スポットだけでなくその背景にある
歴史、伝統、文化、生業をはじめとした、大変多くの情報が詰め込まれています。
しかし、旅行者が「なんとなく人気だから、はやっているから」という理由でまち歩きをしても、
その背景を踏まえたまちの本来の姿を捉えるのが難しいと思います。
そのため、まちの魅力を発掘して情報発信を適切に行うことで、
「何回来ても、来るたびに新たな発見がある」ことが旅行者に伝わり、
まち歩きの魅力を感じてもらえるのではないでしょうか。
現在はまち歩きを目的に来訪する人も多く、地域の消費額向上にも期待を持てる状況です。
このトレンドをうまく活用して、まち歩き時の消費メカニズムを解明し、
「いつ訪れても楽しく、やりたいことで溢れるまち」を作っていくことで、
地域経済循環の一つの解決策を提示したいと考えています。
今回分類したタイプ別のターゲット像と地域の特性や個別性を掛け合わせることで、
旅行者のニーズに合った情報の提供や、最適な観光プランの提案が可能になり、
満足度の高い唯一無二のまち歩き体験を実現できると考えています。
また、今回は国内旅行を対象にした調査でしたが、
今後はインバウンドにも対象を広げることで、都市部における消費行動のみならず、
地方分散の促進に対するヒントが見つかるのではないかと考えています。
本調査が旅行者の消費意欲や再来訪意向の醸成と、その先の地域一体となった
持続可能な観光地づくり実現のための一助となれば幸いです。

■ 調査概要
調査名:  じゃらんリサーチセンター「まち歩きに関する定量調査」
調査目的: 国内宿泊旅行/日帰り旅行における「まち歩き」の需要や実態、
      旅行者タイプについて明らかにする
調査方法: 調査会社モニターを利用したインターネットアンケート調査
調査内容:
・「まち歩き」を行う旅行者のタイプや属性
・「まち歩き」が行われる地域の特徴や地域差
・「まち歩き」による地域消費に対する効果や傾向

調査対象者: 直近1年以内に「まち歩き」をしたことがある全国の18~79歳の男女
回収数:  1,081サンプル
調査時期: 2024年3月7日(木) ~ 2024年3月13日(水)

※本調査における「まち歩き」の定義:
宿泊旅行時及び日帰り旅行時の旅行先と選定される、
温泉街や歴史的な町並みなどのエリアを徒歩で散策することを指す。
自宅近所での「まち歩き」は含まず、自宅から
おおむね1時間以上かけて訪問した旅行先での「まち歩き」を対象とし、
そのエリアに訪れていても、「まち歩き」をしなかった場合は対象外とする。
また、自分たちで行き先を設定する散策に限り、
ガイドによるまち歩きツアーなどは対象外とする。

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