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生成AIを活用し、インバウンド対応を効率化 最大15分の1までマーケティング分析工数を削減、熱海市で実証
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自治体・DMO(観光地域づくり法人)が生産性高くインバウンド推進するための
生成AI活用実証実験(※1)を実施しました。
本実験では、観光マーケティングのデータ分析、多言語対応、地域情報発信を生成AIで効率化し、
業務負担を最大約15分の1に削減できることを実証しました。
本研究を通じ、自治体・DMOの生産性向上に貢献しつつ、
今後は、他エリアでの活用やサービス化の可能性を検討し、
さらなる観光DXの推進に貢献してまいります。
(※1)観光庁の「観光DXにおける生成AIの適切かつ効果的な活用に関する調査事業」
として実施したプロジェクト。
熱海市とじゃらんリサーチセンター、位置情報データを提供するブログウォッチャー社の協業によって実行。
▼2月26日プレスリリースの詳細はこちら
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2025/02/Release_JRC-GenerativeAI2025.pdf
■背景
• 近年のインバウンド市場回復に伴い、自治体・DMOでは多言語対応やデータ分析の高度化が急務
• 限られた人員・予算のなかで大規模なマーケティング対応が必要となり、効率化が課題に
■実施概要
•AIを活用し、限られたリソース下でも効率的にインバウンド戦略を策定
•多言語対応とデータ分析の工数を削減し、関係者との情報共有を円滑化
■取り組みのポイント
1. AIマーケティング分析ツール
•台湾・香港・アメリカなど主要市場の旅行者特性を生成AIで分析
•口コミやメディア掲載記事などの多角的データを短時間で整理し、差別化要素を抽出
•分析工数が約15分の1へ削減
2. 旅ナカデータの可視化
•観光案内所の問い合わせ内容をAIが自動要約
•分析工数が約4分の1に削減し、自治体やDMO関係者へ頻度高く共有
3. 多言語化対応の効率化
•生成AI翻訳により、従来の機械翻訳より自然な文章を即時に作成
•英語や繁体字(中国語)のネイティブチェックでも違和感の少ないレベルを確認
•翻訳工数を約12分の1まで削減し、SNS・WEBサイトなどに迅速に対応
4. スモールスタート型AI活用モデル
•専門知識がなくても比較的低コスト・少人数で始められる運用体制を構築
•プロンプト設計や人的作業との役割分担を工夫し、継続的に活用可能
■主な成果と今後の展望
• 業務負荷を大幅削減
自治体・DMOが抱える多言語対応やマーケティング分析の工数を劇的に軽減
• 意思決定の高速化
頻度高く共有されるデータにより、観光施策や誘客戦略の検討をスピードアップ
• 観光情報発信の最適化
マーケット別の訴求ポイントを明確化し、効果的な情報発信へつなげる
じゃらんリサーチセンター 研究員 松本 百加里
「専門知識や人的リソースが限られた自治体でも、
AIを使うことでインバウンド誘客施策をスピーディーに進められると実感しました。
今後はサービス化やほかの地域への展開を見据え、より一層観光DXに貢献していきたいです。」
▼2月26日プレスリリースの詳細はこちら
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2025/02/Release_JRC-GenerativeAI2025.pdf