訪日旅行者数が過去最速で年間3,000万人を突破するなど、インバウンド市場は順調に拡大しています。
一方、その多くが三大都市圏に集中しており、
都市部のオーバーツーリズムや地域間の偏在が依然として課題です。
満足度の高い観光体験を提供し、地域経済を広く活性化させていくためには、
インバウンドの地方分散が不可欠です。
地方分散の実現に必要な要素を探るべく、じゃらんリサーチセンターは、ブログウォッチャー社と共同で
『インバウンド旅行者の主要周遊ルート調査』を2024年から実施し、
国籍別の訪日客の旅行動線を分析しています。
(参照:『とーりまかし vol.75』「地図で読み解くインバウンド地方分散研究」)
2023年と2024年の調査結果を比較すると、地方分散の進展は限定的で、
長年の課題が依然として解決に至っていないことが明らかになりました。
本特集では、こうした現状を踏まえ、日本の地域が目指すべき地方分散の方向性を考察していきます。