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北海道函館市
市民用の施策を、観光客にも展開。
「函館てくてくバンド」で周遊、消費促進
市内の飲食店やレジャー施設など75カ所で割引やサービスが得られる「函館てくてくバンド」企画。函館観光コンシェルジュセンターが中心となって着地型観光ツアーや宿泊プラン、旅行代理店ツアーに組み込むなどして販売した事例だ。
この「函館てくてくバンド」とマップブックをセットにした「てくてくセット」(350円)を観光案内所やホテルでも販売
観光客458万人にも利用される街歩きの仕組みを、地域×北海道じゃらんで検討
平成22年度の函館市観光入込客数は約458万 6000人(調査:函館市観光コンベンション部観光振興課)。これだけの観光客が毎年流入しているが、元々の前身事業であったボランティアガイド付き街歩きツアーイベント「てくてくはこだて」は、市民向けの街歩き促進事業としてのみ実施されていた。それを観光客対象にまで事業を拡大するにあたって、北海道じゃらんがパートナーとして支援した。 もともと「てくてくはこだて」を推進していたのは、着地型観光商品の企画開発、体験型観光の受付・手配を行う函館観光コンシェルジュセンターであった。同センターと北海道じゃらんで、観光客への利用促進に効果的な仕組みを検討。その結果、お得なサービスが受けられることをメリットとした地域クーポン、見せればお得になる地域パスポートをツール化するアイデアが浮上。ツール化されることで、宿泊施設が宿泊プランに組み込んだり、旅行代理店のツアー商品にも組み込める、また現地でも販売する窓口を広げられるのではないか?と考えた。こうして「函館てくてくバンド」は誕生した。
さまざまな販路を設けバンドを販売
「函館てくてくバンド」の販売方法は下記のとおり。
・ガイド付き街歩きツアーにて販売
(旅行代理店の団体ツアー商品、同センターの着地型観光ツアー)
・ガイド無しでの街歩き用に販売(宿泊プランに組み込み販売、「てくてくセット(バンド+マップブック)」を販売)
お得なサービスを提供する店舗との交渉や、バンドを宿泊プランに組み込む交渉は、北海道じゃらんが協力し行った。同センターは、事務局として全体を運営しながら、首都圏の旅行代理店にツアー商品への組み込みを依頼、大手企業へのタイアップを交渉し街歩きツアーでのドリンク提供などを実現した。
両者がそれぞれの役割を全うし、元は地元向けで地域での消費に結びついていなかった街歩き事業を、観光客の滞在時間の拡大、地域での消費促進に繋ぐ仕組みとして再構築したのだ。
事業継続のためのPDCAサイクルにも繋がった
またこの取り組みの価値は、販売の実績だけでなく、1事業のPDCAの仕組みづくりという面でも功績があった。実施後、関係者を集めた振り返り会議の場を設け「できたこと」「できなかったこと」を洗い出し共有し次年度へ繋いでいく予定だ。
「街歩きは地域を知ってもらうため、有効なツール。よく函館の街をしてもらうことで、地域資源を観光資源に変え、さらにリピーター促進にも繋げていきたい。またこの事業モデルは、今後、北海道の他地域でも汎用し広げていくことを検討しています」と同センター事業部長、副センター長・小林功氏。函館今後もブラッシュアップを続けながら、さらに拡大していくことだろう。
【取り組んだ地域の方々】
函館観光コンシェルジュセンター、函館市観光コンベンション部観光振興課
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