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Z世代女子を対象にした「旅マエ」に利用するメディア調査~2023年度版~

本調査は、Z世代女子を対象に、旅行実態や「旅マエ」の認知興味~比較検討にフォーカスして活用メディアや調べ方などを把握することを目指し、じゃらんリサーチセンター(JRC)と駒沢女子大学との産学連携で調査実施しました。
2022年度版調査データと対比して2023年度版を提示しています。

詳細は下記レポートを確認ください。
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2024/03/GenerationZ-degitalmedia.pdf


【調査概要】
調査時期:2023年12月6日(水)~12月23日(土)
調査対象:駒沢女子大学 人間総合学群 1~4年生(当時)
調査n数:62
調査対象年齢:18歳~24歳(当時)
※2022年度は2022年12月21日(水)~1月25日(水)、n数=63にて実施
詳細レポート https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2023/09/GenerationZ-degitalmedia.pdf
※Z世代とは、明確な年齢の定義はないが、1990年代後半〜2012年頃に生まれた世代といわれ、生年が10年以上と幅のある世代である当調査ではZ世代の中では比較的若年層に当たる、2000年以降に生まれた学生を調査対象とした


【調査項目】
【1】直近1年間の旅行回数(※日帰り含まない)
【2】直近1年間旅行を自分で予約した回数(※日帰り含まない)
【3】何気ない情報に触れるのは、どのようなメディアが多いですか?
【4】旅行関連の情報を目にするのは、どのメディアが多いですか?
【5】友人と旅行先を検討する場合、何を重視して決めますか?
【6】どのような手法で旅行先を調べますか?
【7】【6】で選択した手法に対して、具体的な調べ方を教えてください
【8】旅行検討時、Instagramでハッシュタグ検索する場合は、どのようなワードの組み合わせで検索しますか?


【調査結果サマリ】
●旅行実態
<直近1年間の旅行回数>
「3回」が25.8%と最も高い。2022年度対比では、「3回」「4回」が増加し、「旅行していない」が減少している
<直近1年間旅行を自分で予約した回数>
「1回」「旅行していない」がそれぞれ27.4%と高いが、2022年度対比では「1回」「旅行していない」が減少し、「3回」が特に増えている

●認知興味
<接触メディア>
「Instagram」が90.3%と最も高く、次いで「TikTok」が69.4%。2022年度対比では、「TikTok」が特に増えている
<接触メディア(旅行関連)>
「Instagram」が79.4%と最も高く、次いで「TikTok」が49.2%。 2022年度対比では 、「TikTok」が特に増えている

●比較検討
<旅行検討時の重視点>
「予算」が84.1%と最も高く、次いで「宿泊施設の良さ」が65.1%。 2022年度対比では、「宿泊施設の良さ」「ご当地グルメがあるか」「おしゃれなカフェがあるか」が特に増加
<旅行先を調べる手法>
「Instagramから検索する」 が76.2%と最も高く、2022年度で1位の「Googleから検索する」と逆転。 2022年度対比では、「TikTokから探す」「YouTubeから探す」が特に増加

【調査レポート】
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2023/09/GenerationZ-degitalmedia.pdf



駒沢女子大学 専任講師 本間 准



本調査は「東京の女子大生」を対象に、経年調査をした点に価値があると考えています。対象期間の2022年と2023年は、いわゆるウィズコロナからアフターコロナへの移行期でした。経年調査を実施したことで、Z世代の旅マエ行動の変化が定量的に確認できました。調査の結果は普段から学生達と接している教員目線でも、納得感のある数字でした。確かに今年の学生達は昨年度より、旅行する機会が増えたようです。またゼミ合宿など学外授業の事前学習では、Instagramで旅行の計画を練る様子を度々観察することができました。今後も調査を継続することで、学生達のインサイトに接近する計画です。


じゃらんリサーチセンター 研究員 松本 百加里



本調査対象の「Z世代」が旅行に関して接触するメディアでは、2022年度調査から引き続きInstagramの影響が高い状況ですが、2023年度になって特にTikTokが伸びたことも注目ポイントだと思います。よく見ているコンテンツとしてVlogの頻出も高く、ユーザー視点でより共感できることがポイントになっているようです。また、旅行関連の接触メディアとして、Instagram、TikTok、YouTubeに次いで第4位にランクインしたのが、X(旧Twitter)と同率でテレビでした。意外にもテレビの影響度が高めなことも発見でした。これからも経年で比較していき、どのような変化があるか継続的に調査していければと思います。



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https://jrc.jalan.net/research/4754/

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