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「サステナブル」を軸にインバウンド旅行者の誘客促進につながる情報を整備

じゃらんリサーチセンターは、公益財団法人東京観光財団(TCVB)と
マーケティング観点における持続可能な観光の共同研究を実施しました。

◆プレスリリースの詳細は、こちらを確認ください。
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2023/03/sustainabilitypressrelease.pdf

 

◆取り組み内容
欧米豪のインバウンド旅行者が旅行計画を立てる際、
サステナブルな旅行体験等がどれほど誘客のフックになるのかを検証しました。
欧米豪のミドル富裕層を中心に顧客を持つ旅行会社向けに、
東京都内の「サステナブル」を軸として情報を整備した「東京サステナブル情報マニュアル」を作成。
このマニュアルは、持続可能な観光の国際基準である
GSTC(Global Sustainable Tourism Council)Criteriaをベースに、
経済、文化、環境の誘客促進につながる動機付けに着目して、
インバウンド旅行者のニーズや旅行会社が販売する商流に合わせて
一気通貫でプロモーションできる情報として整理しました。
それによって、東京のイメージ変化の可否やこれまで訪問率が低いエリアの旅程追加の可能性有無、
実際に誘客につながるかなどを検証しました。
また具体的にどのサステナブル情報が響いたかを綿密にヒヤリングすることで、
事業者で整備すべき情報の観点を明らかにし、
発信方法も含めて「サステナブル情報整備指南書」としてまとめました。


◆「東京サステナブル情報マニュアル」の内容に対し、
海外旅行会社全社が「満足」と回答。誘客促進につながることが明らかに
「東京サステナブル情報マニュアル」を提示した海外旅行会社14社のうち
5段階評価で「非常に満足」が11社、「満足」が3社という結果となりました。
また、12社が東京のイメージが変わったと回答。
14のコンテンツのうち、6つのコンテンツで8割を超える高い意向度を獲得しました。
海外旅行会社が商品を開発するにあたり、
エリアの十分なリサーチ時間が取れないツアーオペレーターにとって開示され
簡単にアクセスできる情報は役に立つものであることも分かりました。
これらの結果から、
情報マニュアルによって海外旅行会社が提示しているオプションを旅程に入れる確率が上がり、
誘客促進につながることが明らかとなりました。

◆サステナブル情報を整備するためのポイントは大きく7つと判明
情報マニュアルの中でも特に旅程に入れてもらいやすい要素を調査したところ、
「ビジョン」「人間味」「地域コミュニティー」「地域への貢献」「歴史ストーリー」
「具体事例」「世界基準の認証制度」の7つのポイントが分かりました。
これをベースに東京以外の事業者も活用できる
サステナブル情報整備指南書」を作成しています。

◆研究発表資料の詳細は、下記から確認ください

▼研究発表資料
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2023/03/sustainabilityresearch.pdf

▼東京サステナブル情報マニュアル
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2023/03/responsibletravelmanual.pdf

▼サステナブル情報整備指南書
https://jrc.jalan.net/wp-content/uploads/2023/03/informationguide.pdf

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