研究員コラム未来を創ろう。

2013/08/23

研究員: 松本 寛子

子供たちの「住んでよし」は、「訪れてよし」のPRに活用しうるか?

8月7日(水)、
(埼玉県)和光市こども大学×毎日小学生新聞×じゃらんリサーチセンターで
「ふるさと★こどもじゃらんを創ろう!」という講座を開催しました。
参加者は和光市の小学校4年生から6年生までの36人。

ひとりひとりの子どもたちが、
和光市のお気に入りのスポット、ひと、ものを探して、
36人の探してきた魅力をこどもたちの和光市パンフレットにしよう!
という企画です。
  

本事業は
JRCの「住んでよし、訪れてよしの構造化」の研究の一貫で実施しています。
他地域との比較ではなく、
純粋に地域視点を生かした調査研究を推進するため、
地域の子供視点を通じお気に入りの場所や、
思い出スポットを他地域の子供向けに紹介してもらうというものです。
  

単に「場所を選ぶ」のではなく、なぜ、その場所を選んだのか、
そこにまつわる自分とのエピソードなども考えてもらいます。
果たして、他地域からその場所へ行ってみたくなる「要素」とは何か、
発信する人なのか、思い出への共感なのか?を調査していきます。
  

子供たちの選んできたものを見ると、
同じスポットを選んできた子供達も数名。
しかし、なぜそのスポットが魅力と感じたのか、
ひとりひとりの思いは違います。
  

中でも印象に残ったのは、
お母さんが働くラーメン屋さんを選んできた4年生。
選んだ理由は、
お母さんをはじめ、店員さんがみんなにこにこしていて、
そこのラーメンを食べると愛情を感じるから大好きなのだと。
なぜみんながにこにこしているのか、
それは食べてくれる皆に幸せな気持ちで帰ってほしいからと、
お母さんやスタッフさんに取材までしていました。
 
 
◆地元の魅力は、単にネットで調べて見つかるものでなく、
かかわる色々な人と会話をすることで、
単なるモノ・ヒト・場所が、新たな魅力を生み出すこと。

◆自分のパーソナルな思い出(この場合はお母さん)が、
色褪せない地元の思い出につながること。
   

彼女の「思い」のシェアによって、
普段は気にもしなかったスポットが、
多くの子供たちの「行ってみたい」という連鎖反応につながったようです。

また、この講座を通して、
自分には1つしか見つからなかった地元の魅力が、36個に広がり、
もっと魅力を探したい!
知らなかった場所に行ってみたい! 和光市に遊びに来てもらいたい!
という気持ちがふつふつと湧き出てきたようです。

小さな一歩でしたが、この講座によって、
地元に改めて興味をもち、行動が喚起された瞬間を感じました。
  

今度は和光市の子供たちの作品を、
11月に開催する朝霞市の子供たちに読んでもらいます。
まずは、子供から子供へ。
他地域の子供たちの「行ってみたい」という行動を喚起できるのか
検証していきたいと思います。

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松本 寛子

1998年JTB入社、国際旅行事業部にて訪日旅行者への旅行企画・海外営業を担当。2005年リクルート入社。教育機関広報部を経て、2009年4月、旅行事業(現(株)リクルートライフスタイル)へ。インバウンドサービスの検討、海外法人・海外じゃらんの立ち上げを担当。2013年より現職。地域に必要な観光推進組織(DMO)の在り方を研究中。