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富山県

宿泊者数増大のための新ターゲット開拓、PR手法

富山県の夏季誘客プロモーション
新戦略ターゲットは“山ガール”

夏季旅行シーズンに合わせ、富山県観光課は県の一大観光資源である立山黒部アルペンルートの集客プロモーションを実施。じゃらんの本誌やnetを活用して「山ガール」という新規旅行カスタマー層の獲得を狙い、宿泊人泊数の増大へとつなげている。

ターゲットにした登山初心者の目を引くよう、女性モデルを写真に起用。別冊の後半には立山周辺エリアの宿広告を掲載した

山ガールをターゲットにして立山黒部の集客拡大を狙う

本を代表する山岳観光ルート。「立山は県が誇る観光資源。その素晴らしさを伝えたい、そして県内滞在につなげたいという思いがありました」(富山県観光課・山下章子氏)
立山ではアルペンルートの通り抜けを目的とする観光客が多く、必ずしも県内の滞在に結びつかないという課題があった。また、北陸新幹線の長野~金沢間開業を控え、その間に位置する富山が通過駅になるおそれもある。そこで立山トレッキングをフックにして県内滞在・宿泊を誘うプロモーションを展開した。
今回ターゲットにしたのは、いわゆる山ガールと呼ばれる若い女性層。「富山県では小学校の行事でも行く」(同課・山下氏)くらい、立山には気軽なトレッキングルートもある。おしゃれな登山スタイルの山ガールガイドをアルペンルートに配置し、立山トレッキング情報や県内の周遊・宿泊の案内をすることで、登山初心者をはじめとする新たな観光客層の開拓を狙った。

官民一体のプロモーションをじゃらん各種媒体でPR

メインの情報発信媒体としては「関東・東北じゃらん」の2011年7月発売号を活用。別冊綴じ込み形式の記事広告「山ガールデビュー読本」(20ページ)にて、2泊3日で楽しむモデルプランをはじめとする富山県の魅力を紹介した。同企画の掲載にあわせて、アウトドアブランドおよび「ますのすし本舗源」と組んだオリジナルの山ガール弁当も開発。さらにトレッキング後の宿泊促進へ向け、県内の宿が山ガール宿泊プランを造成した。
また、じゃらん本誌綴じ込み別冊に加え、別冊の抜き刷り1万部、じゃらんnetで情報を発信した。じゃらんnetでは宿プランを販売したほか、会員向けメルマガ内にリンクを貼って立山での山ガールデビューをすすめるじゃらんnetフリーページへの誘導も行った。
その結果、別冊でも紹介したオリジナル弁当は7月~8月の2カ月間で1630個の売り上げを記録。また、同期間で山ガール宿泊プランは18宿319人泊を販売した。じゃらんnetが扱った首都圏居住者による立山・黒部・宇奈月エリアの宿泊人泊数も対前年比で7月は124%、8月は143%の伸びを見せた。「立山の山ガールガイドに対するテレビや雑誌の取材も多く、アルペンルートだけではない富山の楽しみ方を伝えられました。来期もよりパワーアップした企画を用意して富山での滞在を提案していきたいです」(同課・山下氏)

有名駅弁、アウトドアブランド、じゃらんがコラボした「山ガールオリジナル弁当」も限定販売した(じゃらん掲載誌面より抜粋)
じゃらん本誌巻末に綴じ込まれた別冊は取り外し可能で、旅行時は別冊だけを携帯できる仕様にした

【取り組んだ地域の人々】

富山県観光・地域振興局観光課/富山県観光連盟/立山黒部貫光(株)

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